このページはPR・広告を含みます

SURFACE FINISHING REPORT

【比較表】めっき薬品・
表面処理薬品メーカー

薬品メーカー8社を、本社、主力分野、処理の種類、海外拠点などの事実項目で整理します。

青や銅色の液体が入ったビーカーと分析機器が並ぶ清潔な化学実験室

薬品メーカーの比較表を読む前に

最終更新日:

本ページの比較表は、各社の公式サイトに掲載されている会社概要・事業内容・拠点情報など、確認できた事実項目だけを並べています。順位付けや優劣の判断は行いません。公式サイトで確認できなかった項目は「公式サイト参照」と表記しています。

めっき薬品・表面処理薬品メーカーは、めっき液、前処理剤、化成処理剤、添加剤などを開発・製造し、加工業者や製造メーカーに供給する事業者です。加工業者は、これらの薬品を槽に建浴して部品を処理するため、薬品の性能と技術サポートは、品質と生産性に直結します。薬品メーカーが装置や自動分析・管理機器まで手がけることも多く、薬品と設備を一体で提案する事業モデルも見られます。

薬品メーカーの事業は、おおむね三つの軸で整理できます。第一に、電子分野向けと一般金属向けの違いです。プリント基板、半導体パッケージ、電子部品向けの処理では、微細な配線や接合部の信頼性が問われます。自動車部品、建材、日用品向けの装飾・防錆めっきは、耐食性や外観、環境規制への対応が重視されます。第二に、処理の種類です。電解めっき、無電解めっき、化成処理、前処理、陽極酸化などに分かれます。第三に、海外展開です。自動車や電子部品の生産が国外に広がる中で、顧客の海外工場に薬品と技術を供給する体制は、薬品メーカーの重要な競争条件になっています。

[PR]

以下の表は、国内の主要な薬品メーカーを中心に、グローバル企業のAtotechを加えた8社を掲載しています。掲載は網羅的ではなく、公式サイトで事業内容を確認できた事業者に限っています。ここに掲載されていない薬品メーカーが存在しないという意味ではありません。比較表の列は、運営会社の基本情報、主力分野、主な処理や提供物、海外拠点の有無、公式サイトで公表されている実績です。

【比較表】めっき薬品・表面処理薬品メーカー8社

プレイヤー本社・主な所在地上場区分主力分野主な処理・提供物海外拠点公表実績(公式サイト記載)
株式会社JCU東京都台東区東証プライム(証券コード4975)電子・半導体関連、装飾・機能・防錆・プラスチック用表面処理薬品、全自動表面処理装置・自動分析管理装置・プラズマ処理装置有(中国・台湾・韓国など)連結年商296億円(2026年3月末現在)
上村工業株式会社大阪市中央区東証スタンダード(証券コード4966)めっき用薬品・めっき用装置・液管理装置めっき用化学品・機械の研究、開発、製造、販売有(米国・香港・台湾・タイ・深圳・シンガポール・マレーシア・上海など)連結売上高917億84百万円(2025年4月〜2026年3月)
奥野製薬工業株式会社大阪市(所在地は公式サイト参照)公式サイト参照表面処理、先端材料、ライフソリューション、設備エンジニアリングの4事業電子部品用処理薬品、金属・プラスチック・アルミ表面処理薬品、各種無電解めっき液有(香港・深圳・上海・韓国・米国・タイ・台湾・インド)従業員504名(2026年4月現在)
石原ケミカル株式会社神戸市兵庫区東証プライム(証券コード4462)金属表面処理剤、電子材料、自動車用化学製品、工業薬品スズ・はんだめっき液、化成処理液自動管理装置公式サイト参照連結売上高23,450百万円(2026年3月期)
日本表面化学株式会社公式サイト参照公式サイト参照亜鉛めっき関連の処理剤、三価クロム化成皮膜剤金属表面処理薬剤(化成・防錆・洗浄など)有(中国に上海・東莞・重慶・天津などの事務所)1968年創業
日本カニゼン株式会社東京都足立区公式サイト参照(株主は日本パーカライジング)無電解ニッケルめっき無電解めっき加工、無電解めっき液(シューマー)、無電解めっきプラントの設計・販売公式サイト参照従業員150名、資本金428,000千円
日本パーカライジング株式会社東京都中央区日本橋東証プライム薬品事業、加工事業、装置事業化成処理薬剤・圧延油・防錆油・無電解めっき液、防錆・熱処理・めっき・塗装等の受託加工有(公式サイトに海外関係会社の一覧)資本金45億6,039万円、設立1928年
Atotech(MKS)欧州:ベルリン、極東:横浜、米国:Rock Hill(地域統括拠点)公式サイト参照(MKSの一部として表示)Electronics、General Metal Finishingめっきプロセスの薬品・設備有(世界15か所のTechCenter)TechCenter 15か所

2026年10月時点、各社公式サイト・公開資料に基づく。最新情報は各社サイトで確認してください。「公式サイト参照」は、公式サイト上で確認できなかった、または年度により数値が変わるため記載を控えた項目です。表の事業内容は各社の自己説明であり、第三者による評価ではありません。

各プレイヤーのプロフィール

以下は、公式サイトに掲載されている内容に基づく各社の概要です。事業内容は各社の自己説明であり、当サイトによる評価ではありません。

#01株式会社JCU

JCUは、表面処理用薬品と表面処理用装置、関連資機材の製造・販売を主な事業内容とする企業です。公式サイトの会社概要では、創業が1957年12月、設立が1968年4月1日、本社が東京都台東区東上野のTIXTOWER UENOと記載されています。同社の沿革について、公式サイトは自動車部品へのめっき処理技術の提供から事業を始めたと説明しています。

[PR] 【コミュファ光】超高速インターネットが1年間ずっと月額980円〜!

事業・製品は、プリント基板や半導体に使われる「電子・半導体関連処理薬品」と、「装飾・機能・防錆・プラスチック用薬品」、そして表面処理関連装置に分かれています。装置関連事業では、全自動表面処理装置、自動分析管理装置、プラズマ処理装置を扱い、薬品と装置を一体で提案する点を事業の特徴として示しています。会社概要には、年商が単体164億円、連結296億円(2026年3月末現在)と記載されています。海外拠点は、中国の上海・深圳・蘇州・重慶、台湾、韓国などが公式の拠点一覧に掲載されています。

#02上村工業株式会社

上村工業は、めっき用の化学品と機械の研究・開発・製造・販売を事業内容とする企業です。公式サイトの会社概要によると、創業は1848年(嘉永元年)、設立は1933年12月3日で、本社は大阪市中央区道修町にあります。上場市場は東京証券取引所スタンダード市場で、証券コードは4966です。

事業内容のページでは、表面処理の事業領域をめっき用薬品、めっき用装置、液管理装置の三つに分け、これらすべてを手がける企業は業界でも数少ないと自社を説明しています。中央研究所と枚方の化成品工場・機械工場が大阪府枚方市にあり、海外では米国のウエムラ・インターナショナル・コーポレーション、香港、台湾、タイ、深圳、シンガポール、マレーシア、上海などに拠点があると公式の拠点一覧に記載されています。会社概要には、連結売上高が917億84百万円(2025年4月1日〜2026年3月31日)、連結従業員数が1,528名(2026年3月末現在)と掲載されています。

#03奥野製薬工業株式会社

奥野製薬工業は、表面処理、先端材料、ライフソリューション、設備エンジニアリングの四つの事業を展開する研究開発型企業です。公式サイトの会社概要では、創業が明治38年(1905年)、設立が昭和19年(1944年)10月6日、資本金が7,000万円、従業員数が504名(令和8年4月現在)と記載されています。2025年に創業120周年を迎えたと企業情報のページで紹介されています。

[PR]

営業内容には、電子部品用各種処理薬品、金属・プラスチックの表面処理薬品、アルミニウムおよびアルミニウム合金の表面処理薬品、各種無電解めっき液の製造と販売が並びます。表面処理以外にも、低融点ガラスフリットやペースト、食品添加物製剤、食品工業用サニタリー製品、これらを使用する装置・機器の設計・製造・販売が営業内容に含まれています。海外には、奥野工程(香港)、深圳、上海、奥野韓国、奥野インターナショナル(USA)、奥野タイランド、台湾奥野、奥野インディアなどの拠点が公式サイトに掲載されています。

#04石原ケミカル株式会社

石原ケミカルは、金属表面処理剤及び機器等、電子材料、自動車用化学製品等、工業薬品の4つを事業内容とする企業です。公式サイトの会社概要によると、創業は明治33年(1900年)4月15日、設立は昭和14年(1939年)3月3日、本社は神戸市兵庫区西柳原町にあります。2026年3月期の売上高は連結で23,450百万円、従業員数は連結292名と記載されています。

金属表面処理剤の分野では、スズ及びはんだめっき液と、化成処理液自動管理装置等を挙げています。電子材料では、セラミックス、エンジニアリングプラスチック、導電性銅ナノインクなどの製品情報が公式サイトに掲載されています。自動車用化学製品では、つや出し剤や塗装補修コンパウンド、洗浄剤、溶接スパッター付着防止剤などが示されています。海外拠点の有無と所在地は、会社概要の事業所欄および公式サイトの記載をご確認ください。

#05日本表面化学株式会社

日本表面化学は、1968年の創業以来、開発・製造・販売の一貫体制を持つ金属表面処理薬剤の専門企業として事業を続けてきたと、公式サイトの会社概要で説明しています。社長のごあいさつでは、亜鉛めっき関連の処理剤を主力とし、従来のクロメート処理剤に代わる三価クロム化成皮膜剤を「トライナーシリーズ」として展開していると述べています。

海外については、公式サイトの海外拠点のページに、中国の恒捷化工科技有限公司(Everfast Chemical Technology)の上海事務所、東莞事務所、重慶事務所、天津などが掲載されています。会社概要では、事業が国内にとどまらず北米、ヨーロッパ、南米、中国、アジア諸国にも拡大していると説明されています。本社所在地や上場区分などの詳細は、公式サイトの会社情報および国内拠点のページをご確認ください。

#06日本カニゼン株式会社

日本カニゼンは、無電解ニッケルめっきの加工、めっき液の製造・販売、無電解めっきプラントの設計・販売を行う企業です。公式サイトのトップメッセージによると、1955年に日本で初めての無電解ニッケルめっき加工業、めっき液の製造・販売として創業しました。社名のKANIGENは、Catalytic(触媒)、Nickel(ニッケル)、generation(生成)の頭文字から命名されたと説明されています。

会社概要には、設立が昭和30年12月19日、資本金が428,000千円、従業員数が150名、株主が日本パーカライジング株式会社と記載されています。事業内容は、各種無電解めっき加工(商標カニゼン)、各種無電解めっき液の製造・販売(商標シューマー)、無電解めっきプラントの設計・販売です。本社は東京都足立区宮城にあります。公式サイトには、加工工場や薬品製造工場、技術開発体制のページがあり、生産体制の詳細はそちらに掲載されています。

#07日本パーカライジング株式会社

日本パーカライジングは、薬品事業、加工事業、装置事業、その他事業を展開する企業です。公式サイトの会社概要によると、設立は1928年7月12日、本社は東京都中央区日本橋にあり、東京証券取引所プライム市場に上場しています。薬品事業は、化成処理薬剤、圧延油、防錆油、無電解めっき液などの開発・製造・販売と説明されています。

加工事業は、防錆、熱処理、めっき、塗装などの受託加工を指し、装置事業は、前処理・電着塗装装置、排水処理設備、粉体塗装装置、熱交換器などの製造・販売を指します。薬品、加工、装置の三つの事業を持つ点は、受託加工と設備を別々の事業者が担うことが多い業界の中では特徴的な構成といえます。日本カニゼンの株主でもあり、同社の公式サイトには日本パーカライジング・グループにおける内部統制が記載されています。海外については、企業情報に海外関係会社のページが設けられています。

#08Atotech(MKS)

Atotechは、めっき技術を提供する企業で、公式サイトでは「Leading Plating Technologies」と自社を説明し、フッターには「MKS | Atotech」と表示されています。事業は「Electronics」と「General Metal Finishing」の二つの分野に分けられており、サイトには製品の検索機能や、MKS Academyと呼ぶ学習コンテンツも用意されています。

公式サイトによると、地域の統括拠点として、欧州はベルリン、極東は横浜、米国はRock Hillが示されています。技術拠点については「We operate 15 state-of-the-art TechCenters globally.」と記載されています。国内外の薬品メーカーのうち、グローバルに拠点を持つ外資系の例として本表に掲載しました。日本国内の事業体の名称や所在地、取扱製品の詳細は、公式サイトの日本語ページおよびお問い合わせ窓口でご確認ください。親会社であるMKSとの関係の詳細は、公式サイトのFAQを参照してください。

薬品メーカーを比較するときの視点

薬品メーカーを選ぶ際の判断材料として、加工業者や製造メーカーがよく確認する視点を整理します。いずれも優劣を示すものではなく、自社の用途や条件に照らして確認するための項目です。

  • 対応する処理と対象素材:電解か無電解か、化成処理か陽極酸化か。素材は鉄、銅合金、アルミニウム、樹脂、セラミックスのどれか。
  • 液管理の方法:薬品の補給量や分析の頻度、自動分析・自動補給の装置の有無、液の寿命と更新の考え方。
  • 技術サポート:立ち上げ時の技術支援、トラブル時の対応、評価設備や技術拠点の有無。
  • 環境・安全対応:排水処理のしやすさ、規制物質を含まない処方(六価クロムフリーなど)、SDSの提供。
  • 供給体制と拠点:国内外の拠点、顧客の海外工場への供給可否、事業継続計画の有無。

薬品の切り替えは、めっき品質に影響するため、評価と承認に時間がかかります。そのため、一度採用した薬品が長期にわたって使われる傾向があり、薬品メーカーにとっては技術サポートの質が取引継続の条件になります。新規に薬品を採用する場合は、小規模なテスト槽での評価、顧客の承認手続きの確認、既存の液からの移行方法の検討が必要になります。

設備と一体で提案する事業者を検討する場合は、【比較表】めっき設備・自動化ライン・受託加工もあわせてご覧ください。液管理についてはめっき液管理・自動化とAI、三価クロム化成皮膜剤などの環境対応型の処理はアルマイト・化成処理と三価クロム化で詳しく扱います。

一次情報の確認先

本サイトは公開情報を整理した業界レポートであり、特定の加工業者・薬品・設備の推奨ではありません。排水基準・化学物質規制の記述は概要であり、実際の対応は法令原文・所管自治体・専門事業者の確認が必要です。